派遣会社は、なぜ要望と異なる仕事案件を紹介してしまうのか

自分の要望と違う仕事を紹介されたら腹立ちますよね。よく分かります。

あなたにトランプのカードが配られました。手札にはジョーカーが入っています。チョッと嬉しいですね。それが大富豪であれば・・・。でもババ抜きならどうです?
ゲームのルールが異なれば、ジョーカーの意味も全く異なってきます。


「イタリア語と中国語を使う経理の仕事を探している」という求職者がいた場合(特殊な例ですね)、派遣会社はそれに近い仕事を紹介することはできても、その仕事を探すことはしないと思われます。
どういうことかわかりますか?誤解を恐れずに書きます。


有料職業紹介であれば、営業は求職者の希望にマッチする仕事を新規営業をかけてでも探しだすでしょう。有料職業紹介は人ありきだからです。
しかし、派遣は、多くの求職者と多くの「既に持っている」仕事案件とをマッチングさせるのがルールです。(マッチングの精度が低いのだから、ルール違反という指摘も真摯に受け止めますが、今はとりあえず棚上げに。派遣会社は、なぜマッチングの精度を上げられないかで書きます)。
当然、前者の方が求職者には優しいと思います。本来、派遣会社もそうあるべきだと思います。しかし、それをやってしまうと収益性の問題で事業として成立しないでしょう。


つまり、派遣とは求職者の要望に100%応えられるようなルールではないんです。


アナタに「合う仕事がきっとある≠合う仕事を見つけます」というゲームのルールの違いをあやふやにしてきた派遣業界に責任があり、求職者に対してキッチリ説明するべき問題だと思う。