ロングテールは二度笑う

 慧眼を持つ百年コンサルタントの代表鈴木貴博氏の著書。氏のコラムはこちらから。
 タイトルにあるロングテールについての記載は確かにあるのでウソではない。が、著者が伝えたい事とこのタイトルは合致しているだろうか?むしろ、ロングテールという言葉自体がもう食傷気味な今、このタイトルを付けた事で商業主義に走ったミーハーな本であるると思えて残念でさえある。
 内容的には選択と集中。ポジショニングアプローチ。ブルーオーシャン戦略が主で、特に目新しくもないが、IBM、松下、セブンイレブンなどの例を挙げ、非常に平易な文章で大変分かりやすい。
 最終章の「なぜウィンドウズには欠陥があるか」は、クダラナイPCトラブルで内線を掛けてくるPCもロクに使えない部長連中に是非読ませたい。社内SEやヘルプデスクなど、言われもない文句をエンドユーザーから浴びせられる境遇の方は、この章を読むだけでも救われる気持ちになることでしょう。立ち読みでも良いので読んでください。