世界の宗教と戦争講座

 ユダヤ教キリスト教イスラム教、仏教、神道儒教を著者なりの切り口で簡潔にまとめられている。上記の宗教の教義・生い立ちについて非常に分かりやすく書かれており、その対比として日本では宗教が発達しなかったのかについても言及されている。一般的に宗教オンチと言われる日本人でも、本書に書かれていることは「必要最低限の教養」であるだろう。世界の宗教観の大枠を掴むのに非常に適しており、これ以上分かりやすい宗教の本には今のところ出会っていない。
 当然無神論としてのマルクス主義についてもふれられており、高校生の時にこの本に出会っていれば、世界史が好きになったかもしれない。

世界の宗教と戦争講座 (徳間文庫)

世界の宗教と戦争講座 (徳間文庫)